娘がゆかりちゃんに、得意気に語った話。
朝、台風の影響による雨、その雨の影響なのか、電車が混んでいたらしい。
身動きできない混雑で、女性客のヒジが、娘のミゾオチに食い込んだと。
圧が、ドンドン増した。
死ぬかと思った。
何の罰と思った。
おかげで朝の10時までには食べてなくなるオニギリが、食べだせたのが12時だった。
こんな格好だったから、バッグでミゾオチを守れなかった私も悪いんだけど、
背中側にいる男性にもたれるしかなかった。
でいうか、誰もが誰かにもたれている状態だった。
その女性は、さすがにミゾオチにヒジが食い込んでいるのを分かっていたと思う。
ず~っとミゾオチが気持ち悪かった。
電車を降りてからも、お昼になっても、まだ気持ち悪かった。
この話を、すべらない話をするかのように、興奮しながら語った。
聞き手がゆかりちゃんだ。
最高のリアクションと合いの手を入れていた。
娘は、(この話はウケる)と勘違いしたのだろう。
すでに、女性仲間には語って聞かせたのかもしれない。
女性は共感を重視するから、どうでもいい話でも聞いてあげるのだろう。
この話をきっと、男性にもする。
「あの、すみません。ヒジがお腹にあたって痛いのです」と、
何故それが言えないの?
本当に死にそうなら言うでしょ。
そこまでの痛さではなかったんだよね。
まあまあ痛かった、苦しかった、我慢した、そういう話だよね。
って、男は思うぜ。
トークが面白くないのに、面白いと勘違いしている人の話って、
得意気な分だけ、かなりイタイ。
せめて、得意気ではない言い方をすればいいのに。